スタッフのおすすめ
- サービスの省略化から今後を考える
江原 智恵子最近、セルフレジを導入するお店が増えてきました。
飲食店のオーダーもタブレットやQRコードで注文する方式になり人手がだいぶ減っていると思います。
特に大手企業の人手不足に対する対応の早さには驚きます。考えてみると、今までは当たり前のように人からサービスを受けていました。
これからは相手が人ではなく機械になり、少し味気ない気もしますが、人手不足を考えるとこれが新たな時代の常識になっていくのだと思います。これからの時代、お客様のニーズを捉えつつ、人手不足に対応しながら、どのように業務を行っていくのかを真剣に考えていく必要があるのだと感じます。
- お客様は物を買いに来ているのではなく、困りごとを解決しに来ている
土肥 宏行キャンプをする時に近くにあるコメリというホームセンターをよく使います。
キャンプ場の近くはコンビニもない畑しかないような所なのですが、なぜかコメリはある。
こんな所で商売やって、店員もほとんどいないどうやって利益出すの?と思い興味を持ちました。コメリは「農家のコンビニ」と言われているようで、ターゲットは農家さん。
農家を取り込むために、農家支援のために力を集中する。
農家の方に商品から農業経営までアドバイスできるアドバイザーを組織化している。
コメリで扱う商品は棚に置いておけば売れるというものではないので、店での作業を極限まで簡素化し、売り場案内や専門的な商品説明に集中する。店には社員が2人あとはアルバイト。
お金はかけないけど、困りごとを解決するための「人」に教育という形でしっかり金をかけている。
少ない人数で農家の困りごとを解決している。
- 見方を変える
堺 友樹徳川綱吉と聞くと、一般的な印象として【大バカ者】と言われることがあります。
その一つの例として【生類憐みの令】というものがあります。動物を大切にする。 動物に危害を加えてはならない。というものです。これにより【頬に止まった蚊をたたいて殺すと斬首刑にされる】などと思ってしまい、相当民衆にとっては苦しい法律だったと言われています。
しかし、この成果・評価は最近変わってきているそうです。
この時代は、仇討・かたき討ちというものが存在していましたが、動物に危害を加えてはならないのであれば、当然人間に対してもそうだという解釈が広まり、人を殺してはならないという、わたしたちのごく一般的なことが広まるようになりました。
これにより日本国内の人口が急増しました。このように、ある特定のことに、一方のみならず多方面から見ていくと、全く異なる事実が見えてきます。
仕事をするうえでも、悩んでいるときはある一方からの見方に執着しがちです。
全体を見通して考えてみると、悩んでいることの解決にもつながるのではないかと思います。
- 人の気持ちの先を読む
山村 佳恵落語の世界で「気働き」という言葉が使われます。
機転を利かせるという意味です。師匠に弟子入りしたばかりの見習い弟子は毎日師匠から理不尽な要求を突き付けられます。
その経験を通して、人の気持ちを先を読んで機転を利かせて対処する「気働き」のスキルが磨かれます。落語の寄席では毎回客層が異なるため、座布団に座った瞬間にその時にしゃべる演目を瞬時に決めなくてはなりません。
またしゃべっている間でも、お客さんの反応を見ながらしゃべり方を臨機応変に変えていく必要があります。
マニュアルなど作りようがない、アドリブが全ての厳しい世界を生き抜くために「気働き」が必要となるのです
- 自分の動かす方法・モチベーションの維持
中澤 正裕自分の成し遂げたいこと・目標をいくつか挙げてみます。そのいくつか挙げた目標の相関図を書いてみてください。協力関係にあたる目標と、抑制関係にある目標が明確に可視化されます。
例えば、「仕事に熱中したい」と「年収を上げたい」は、協力関係にあり、「ゴルフがうまくなりたい」と「勉強を頑張りたい」は抑制関係にあるというものです。
だんだん理解してくるものが、「優先順位」です。なにから取り組めば良いのか自分の中で整理ができるようになります。最後は忍耐力が大事だそうですが。
- “ながら” 行動で習慣化
丹下 優子運動を筆頭に、なかなか習慣化するのは難しいもの。
ならば日常生活の中に同じような動きを取り入れてしまえばよい。
たとえば、シャンプーをするついでに頭のマッサージ。生活の動線の中に運動グッズを複数置く・・・など。わざわざ行動するのは億劫でも、何かのついでの “ながら” 行動なら、継続できるかもしれない。
- 頂き女子はなぜいただけるのか
工藤 正悟頂き女子マニュアルをまとめたサイトを要約
1.信頼関係構築
- 相手を知る(性格、価値観)
- 楽しい思い出を作る
- 相手を選別する(くそオジの相手をしない、おじを選ぶ)
- 状況整理
- 原因を示す
- この状況をそのままにした場合の未来
- 結果報告(状況の改善、お金の使い道)
- 今後の展望(未来の話)
- いただき女子は3年間活動していたという記事がある。
- 同じ人から何度もいただいているという記事もある。
- 相手を馬鹿にしている表現はない。簡単に騙せるというようなニュアンスがマニュアルには一切ない。
- 弱みは強みにならない
竹内 純子USJや西武遊園地を再生している森岡毅さんの言葉。
人は弱みを強みにすることはできない、成果はその人の強みから出るので強みを徹底的に磨くことが大切。強みは好きなものを「動詞」で考えるとわかる。
サッカーなら、戦術を考えるのが好きなのか人とサッカーをするのが好きなのかといったように、好きな理由を動詞にする。
それが
- 考える力
- コミュニケーション力
- リーダーシップ
最低50~100位やって、多くはまるものが自分の強み。
憧れの人も「自分の強みと似ている人がどう成功したのか」と考えるそう。森岡さんは仕事で発想を逆転させることを大事にしている。
お客様の要望を徹底的に理解した上で物自体が変えられない時は、メガネを変える。絵が変えられないなら額縁を変える、文脈を変えるということによって中身の価値を変えることができるという言葉も印象的でした。
- 相手を否定しない
江原 智恵子人には人それぞれの考え方があって100人いれば100人の考え方、性格を持っていると思います。
自分の考え方と違うからといって相手を受け入れなければ、相手が誰でもうまくやっていくことはできません。
では、違う考え方の人間同士がうまくやっていくにはどうしたらよいのか?というと、相手を否定しないことです。
相手の考え方をすべて理解して受け入れなければならない訳ではありません。
違う考え方であっても、「なるほど、そういう考え方もあるのね、へぇ~」という具合に思えばいいのです。自分と違う考え方の相手を否定したり、責めたりすることだけはしないようにしたいものです。
- 言葉ではない方法
土肥 宏行目の前に小学生ぐらいの子供がいるとします。
その子に「いじめは絶対いけないことだ」ということを納得できるよう説明するには、あなただったらどうしますか?頭ではわかっていてもなかなか難しくないですか?
あるお母さんは子供に、真っ白な紙1枚使って説明します。
子供たちに「この紙に悪口を言ってみて」と言い、子供たちが「デブ」「ブス」「だから友達いないんだよ」「犬みたいな臭いだね」と悪口を言うたびに、白い紙をクシャクシャにしていきます。
最後に「この紙に謝って」と言い、謝るとクシャクシャになった紙を広げ、「この紙は元に戻った?」「これが絶対にイジメをしてはいけない理由よ」と伝えます。
クシャクシャにされた紙はどれだけ丁寧に広げても元には戻りません。
いじめを受けて傷ついた心もいつになっても癒されません。
このように大事なメッセージを相手に理解してもらうにはどうすれば良いか?
伝える方法は言葉だけではないんだということで発表しました。
- 『小さな親切大きなお世話』と『大きなお世話小さな幸せ』
堺 友樹『小さな親切、大きなお世話』という言葉があります。
親切にしたつもりが相手にとっては不要であったという意味です。これは相手が望むと思うことを自分で想像し実行した結果が相手にとって不要なものであったこと。
『大きなお世話小さな幸せ』という実際の言葉にはありませんが、そのように言う人もいます。
自分にとって大きなお世話だと感じることですが、それは相手が自分のことを思ってやってくれたことだと感謝する気持ちから生まれています。
この2つは、相手がやった行為に対する思い(大きなお世話)なのか、相手自身に対する思い(小さな幸せ)の違いのように思えます。
視点を変えるだけで、相手が自分のことを想って行動してくれたという相手自身に感謝することができるようになるのではないでしょうか?
- アート思考でアイデアを生み出す
山村 佳恵アート思考とは、芸術家の思考方法を取り入れることです。
芸術家というのは一般的に言えば個性的とかちょっと違う考え方をする人と思われていますが、彼らの仕事というのはゼロから何かを生み出すことです。
これこそまさにAIができないと言われている事なので、AIに仕事が奪われると懸念されている現代においてアート思考は注目されています。
どうすればアート思考が身に付くかですが、一番簡単なのは多くの芸術作品に触れることです。
その中で自分の感情が動く作品があれば、どうして自分はそれが好きなのか、あるいは嫌いなのかなど自分の気持ちを深堀りし最終的にはその理由を言語化します。この、深堀り→言語化というステップを繰り返すことで、芸術家の思考方法(アート思考)が自分の中に備わってきます。
- 仕事は断ってもいい
中澤 正裕「仕事ができない人だと思われてしまう」「断ったら嫌われてしまうのではないか」「上司やお客様に言われたことはすべて従うのが仕事だ」そんな考えがどこかにあるかもしれません。
上手に断る公式は「感謝+理由+断り+代替案」です。
- 感謝…最初に感謝の気持ちを伝える
- 理由…自分の状況や考えを話す
- 断る…断り、残念さや謝罪を付け加える
- 代替案…埋め合わせたい気持ちや、具体的な代替案を示す
- お金・時間・健康のバランスを意識して行動しよう。
丹下 優子DIE WITH ZERO(ゼロで死ぬ)という本より。
資産を残して死ぬということは、その分タダ働きをしたということもできる。
無駄遣いせよという訳ではないし、将来が不安というのも現実だが、それぞれの年齢でしか経験できないことがあるのも事実。
金・時間・健康は有限であることを意識して、今とこれからの行動を考えてみよう。
- 円を持って日本で生きるということ
工藤 正悟- 外貨を持たずに円を持つということは、FXで全財産を円で持つことである=円に全振りしている状態
円の価値が下がれば持っている財産の価値も下がる、今の円安の状況 - アイフォンはアイフォン12から販売価格は799ドルのまま変えていないが、円安の影響で購入価格は上がっている
- 大正時代から続くかまぼこ屋が倒産
その原因は輸入魚が戦争により手に入らない、国産魚は海外に高く売られるため回ってしまうので手に入らなくなっている - 円に全振りしているという状況は、日本国内で生きていれば困らないというわけではない
金が金を稼ぐ時代ならば、金に色を付ける意識を高めてもよいのではないでしょうか。
良い悪いの話ではなく、意識の問題である。
- 外貨を持たずに円を持つということは、FXで全財産を円で持つことである=円に全振りしている状態
- フィルターバブルを意識する
竹内 純子ネットでみる情報は、自分の検索履歴が利用され、利用者の好みに合わないと思われる情報は表示されなくなってきています。
無意識にそれまでの自身と似た価値観のバブルの中に入った状態になってしまう=フィルターバブルといいます。ネットを使って情報を増やせたと思っても偏っている場合があるのです。
フィルターバブルにより自分の知りたい情報が優先的に選ばれて届く事は非常に助かります。ただ、もし自分の価値観とちがうものや、新しい情報を探しているときには、フィルターがかかっているということを意識してみると良いそうです。
履歴を残さないモードで使う、複数のメディアを使う、本屋にいく等ネットだけに頼らない経験が薦められています。先日聞いたのは、1、2時間予定があいた時「普段の自分では一生しないようなこと」をしてみるというものです。
40代の男性は思い立って巣鴨に行き、高齢者の多い喫茶店で1時間過ごしたところ、とても刺激があったそうです。ネットばかりではなく、今までやったことがないことや、やりたいと思っていなかったことをやってみたり、自分の枠にはまらず行動して得られるものは大切なのかなと思いました
- ボールを転がすようにスタートする
土肥 宏行仕事や勉強はゼロからスターとする時が一番大変です。
「眠かったり」「行きたくなかったり」やり始めが一番大変。
努力をやり続けるプロといえば受験生。
そのテクニックに「ちょっと残し効果」というものがあります。
「区切りのいいところ」まで終わらせず、ちょっとだけ「続き」を残しておいて、翌日その「続き」を始めるやり方。
問題を解いたら丸付をせずにその日は眠ってしまう。
そうすると朝になってあの問題はあっていたのか気になります。
丸付は大変なことではないので、それだけはやろうという気になります。
間違っていたらなんでだ?と勉強を続けられるし、全問正解ならよしこのまま頑張ろうとなる。ボールはある程度の力をこめれば転がってくれますが最初の力が弱いと転がってくれません。
最初の一歩が一番肝心です。
- ノスタルジーを感じる
堺 友樹ノスタルジーとは懐かしいと感じることをいい、最近では以前のパッケージやCMを使って広告に使用されることもある。
懐かしいには2種類あり、『自分の経験に基づく懐かしさ』と『歴史的な懐かしさ』である。
ノスタルジーには自己肯定ややる気を起こしたり、孤独感を感じなくなるなどの効果もあり、脳科学的には脳を活性化させる効果がある。
たまには懐かしいと感じるものに触れてみるのも良いと思う。
- 正しいリスペクトの方法
山村 佳恵リスペクトは他人を尊敬する、相手の価値を認めるということ。
他人をリスペクトできないと自身の内面の成長がとまり、間違った方向にいっても軌道修正ができない。
しかし相手をリスペクトし過ぎてもデメリットがある。
相手への尊敬の気持ちが畏れへと変化し実力を出せないからだ。WBCの決勝前に大谷選手が言っていたが、勝つためには相手への憧れを捨てることも時には必要となる。
一番正しいリスペクトの方法とは相手の価値を認めつつも自分の能力も十分に評価することだ。
- パレートの法則(2:8の法則)
中澤 正裕具体的には、
「売上の8割は全顧客のうち2割で生み出されている」
「会社の利益の8割は2割の従業員で構成されている」
などと、物事が構成されている割合についての法則です。この法則に倣うと、注力するポイントを考えて行動する癖をつけることが重要だと思います。
反対に、ロングテールの法則というものもあります。
グラフにした際に2割の部分が「尾」に見えることからそう言われています。
こちらは2割が重要であるという考えです。二つの法則から考えられることは、どこに力を入れるか考えること、また、そのバランスが大事であるのではないかと思います。
- 出会いは一瞬のオーディション
丹下 優子あるオーディション番組で素晴らしいパフォーマンスをした女性がいたが、完成した時には制限時間を過ぎてしまっていたので失格となった。厳しいようだがそれもまた現実。
じっくりと交渉する場合もあれば、時には限られた時間の中で結果を出さなければいけないこともある。仕事や出会いにおいても「絶対に今日のこのアポイントで決める!」というような気概で臨むことで成果を生みだすこともあるのだと、覚えておきたい。
- 十回勝負すると素人は六勝四敗を狙う。
玄人は一勝九敗でも勝つように張る
工藤 正悟素人はとにかく目の前の勝ちを欲するが、玄人は常に回収率を気にして勝てる手を打つということである。
1/4で起きうる勝ちならば、回収率4倍~6倍の手に賭けなければ勝てないということである。
似たような言葉はいくつもある。
- 小役では上がる者は勝てない
- 業績の悪い営業マンは小さい契約をこなす
- サボタージュマニュアルの「細部にこだわる」
- 大きな勝ちを取るためには勝てる手で勝負しなければならない
- 新しいリーダーシップ
竹内 純子リーダーシップはチームを引っ張る才能というイメージだが「新しいリーダーシップ」は「成果を産むために他者に影響を与える能力」となるそうだ。
ポイントは
- 全員が発揮でき
- 陰から支える行動も当てはまる
- 学習可能
例えば仕事で「管理職の責任だ、なんとかして欲しい」と苦情を考えるのではなく「自分の得意なことで何かできないか」と提案にしたり、それを手助けするのがリーダーシップだそうです。
役職に関係なく頼ったり頼られたりすることで、一人のプレッシャーも軽減できる。新しいリーダーシップを学習するには「行動したあとフィードバックを自分からもらいにいく」のが鉄則で、誰が、どんな時に(状況)どんなことをした(行動)のでこうなった(影響)と伝えるといい。
ほめたり改善のためのフィードバックで相手に良くなってもらえば、誰でも新しいリーダーシップを伸ばすことができる。
- エンタメ化する
江原 智恵子人は楽しいこと、興味のあることなど自分の欲求を満たしてくれるものに積極的にお金を使う傾向にあると思います。
最近「推し活」という言葉をよく耳にします。
自分の好きなアイドルや俳優、歌手などを応援するためにイベントに参加したり、グッズを購入したりして一生懸命「推し」に貢献します。「推し」に対する投資は惜しみません。
エンタメは人が生きる上で絶対に必要なものではありませんが、幸福感を感じながら生きるうえでは欠かせないものだと思います。
私たちの仕事においても何か「エンタメ要素」を取り入れることができないか考えてみるのもいいのかなと思います。
- 相手が決断しやすい選択肢を提示する
江原 智恵子仕事において、お客様に何かを説明して決断していただくという場面は多くあると思います。
説明の内容が専門的な内容だったりすると、説明時間が長くなり、結局重要なポイントは何なのかが相手に伝わらなかったということはないでしょうか?
そうすると、長々説明したものの、結局どうすればいいのかわからず決断できない、という状況になってしまうと思います。 なるべくシンプルにわかりやすく説明し、内容を理解していただいたうえで、お客様自身で納得した決断をしてもらうためには、相手が決断しやすい選択肢を提示することが大事だと思います。
- 酒を飲むな!
土肥 宏行南米大陸の最南端パタゴニア地区にヤーガン族という先住民が生活をしていました。先日その最後の一人が亡くなり、民族が滅びました。
生前その最後の一人である女性に、絶滅してしまう民族として、生き残っている人に何か言いたいことはありますか?と聞いたところ「酒を飲むな!」と答えたそうです。
菌が育たない地域のため酒は無かった。そこに西洋の文化が入ってきた。酒がないところへ酒が入ってきて、男たちが酒におぼれ働かなくなり、保護されて生きるようになり、民族が立ちいかなくなったということだ。
同じようなことが他の民族にもみられる。北極圏のイヌイット。カナダ政府が定住を進めた。
狩猟民族は生きていく手段を奪われ政府からの援助に頼ることになる。その金は酒代に消えていく。働かなくなると民族は滅びてしまう。
極端な例で教訓にならないと思うが、せめて我々は働いて真面目に生きていきたいと思う。
- 協調性の恐ろしさ
堺 友樹人間には協調性というものが備わっている。協調性は他と協力しながら物事を成し遂げる力であり、特に日本人には顕著にそういう性格である。良い意味で言われることも多いが、実は協調性には恐ろしい一面があるそう。
協調性では他と協力しながら物事を成し遂げるのであるが、この他というものについて一定の線引をしてしまう。例えば、自国民と外国人というように、人種という観点で線引してしまえば、自国を守るために他国と戦うということは協調性では成立してしまう。
現在、多様化社会と言われており、個々の主張を全体の主張となるような事も起きている。そもそも協調性とは、他と協力できるという点とそれ以外の他を攻撃するという点のそれぞれがあることを認識したほうが良い。他を認めることで、それ以外の他という範囲を広げて物事を考えてみてはどうか?
- 王道パターンと品質の確信がリピーターを生む
山村 佳恵インド映画RRRがアカデミー賞を受賞しました。映画RRRは2回以上観に行ったリピーターが多いそうです。
リピーターを生むのは二つの要因があります。
- 品質の確信
RRRの前作の映画も面白かったので、RRRも面白いだろうと品質に確信を持った人が多くリピーターになった - 王道パターンであること
映画に関していえば、映画の王道パターンは「友情」「バトル」「ハッピーエンド」です。
RRRはまさにこの王道ストーリーでした。
王道ではない映画作品やサービスも評価されることはありますが、リピーターにはなりにくいです。世の中のヒット商品やヒットしている作品の理由を分析すると新しい発見があるかもしれないです。
- 品質の確信
- コスパの悪さを追求する
山村 佳恵最近はコスパが良いものが正義とされています。
そして逆にコスパが悪いものは敬遠される傾向にあります。
しかしコスパが悪いものを好む人たちも一定数います。
鹿児島県にある猫カフェはネコハラ(ネコハラスメント)を受けられることで有名です。そこでは猫に作業を邪魔されながらもお客さんたちの満足度は非常に高く、コスパが良いことが必ずしも万人受けすることがあるとは限らないと言えます。
むしろコスパが悪くて遠回りや負荷が存在するからこそ、体験自体が味わい深いものになるとも言えます。
コスパアップの追求はAIに任せて、人間はコスパの悪さを追求することで新しいアイディアが生まれてくるかもしれません。
- 伝え方が9割
中澤 正裕絶妙な切り返しや言い回しは、皆さんも日常生活で目にしているのではないかと思います。
例えば、エレベーターの混雑を緩和するために、「階段に消費カロリーの表示をする」、「トイレをきれいに使って下さい。」⇒「いつもきれいに使っていただきありがとうございます。」など、お願いする側の主張だけでは、受け手に関心を持ってもらえません。
伝え方を変えることで受け手の印象が大きく変わります。
この技術はもって生まれた才能ではなく、トレーニングで身につくものだそうです。
- 大切なことを決めて優先させよう。
丹下 優子ガラス瓶に、ゴルフボール→小石→砂の順番なら入れることができる。
逆ではどうか?砂を先に入れてしまってはゴルフボールが入る空間はなくなる。
ゴルフボールは「大切なもの」砂は「日常の些細な事柄」
些細な事柄を優先していては、大切なことに使う時間も余裕もなくなってしまう。
大切なことを優先しよう。
- 一歩引いて普通の意見を考える
工藤 正悟- 地球温暖化のコップの中の氷水」論、水に浸かっている部分の氷が溶けても海面は上昇しませんが、氷が溶けるほどには暑くなっています。
- 米のとぎ汁を魚が住める水に戻すためには、米のとぎ汁の600倍の水で薄めないといけませんないので米のとぎ汁は良くない!海に出た時に600倍に薄めることは難しいのでしょうか?
- 令和5年4月から、隣地の木の枝が自宅に侵入していた場合、隣人に許可なく枝を切っても良いこととなりました。枝の処分費用は隣人に請求できます。隣人は処分費用を払うのでしょうか?
人は新しい知識をうのみにする傾向があり、自身で調べた情報は正しいものと思い込む傾向もあります。またSNS普及により、同じ意見の情報を何度も聞いてより信じるエコーチェンバーという現状も起きています。
一歩引いて、普通の意見を考えないと、偏ったことを言う人間になってしまいます。
- ロボットとの働き方
竹内 純子コロナを機に飲食店のサービスが変わり、タブレット注文やセルフレジが導入された。
すかいらーくは配膳のねこ型ロボットが導入され、かわいいだけでなく良い効果がでている。
お客さん:待ち時間が減る・スタッフ:顧客サービスに集中できる・経営者:雇用維持。一年半で3000台を2100の店舗に導入し、ランチの回転率が向上、片付け時間とスタッフの歩行数が減少、一日あたり一時間生産性が向上した。
すかいらーくで働いている人はロボットは「まあ助かる」程度に感じていたそが、一週間不調で使えなくなり人が配膳するスタイルに戻したところ、料理を運んだ時お客さんに文句を言われたり無視をされたりして、強いストレスを受けていたことに気づいたそうだ。
もしかするとお客さんにとってもロボットから受け取る方が気が楽かもしれない。すかいらーくは「ITデジタルは決して万能ではなく、お客様に必要とされるサービスはなにかを常に考え、気づき、行動できる人財を育てることが重要」と言っている。
現場ではロボットを導入するだけでなく、どうしたら更に改善ができるのかということで日々オペレーションが更新されている。
人手の少なくなる日本をロボット活用の先進国にするため、国内の経験をもとに海外の店舗へ展開している。
- いらないこと、やらなくていいことを探す
竹内 純子タイムマネジメントの考え方です。
部署や組織全体で「業務の中でいらないことはないか」という意識するのが大切。
いらないことを見つけるポイントは
- 過剰品質…資料を作り込みすぎていないか、運用ルールが過多になっていないか
- コミュニケーション…毎日の報告会が長時間になっているなど過剰ではないか
- 工程や分業…工程が複雑だとミスが発生する
いらないものがみつかったら自動化・標準化、廃止を検討します。
廃止前にその成果物はなにか?なぜその業務を実施しているか?トラブルにならないか?なぜ廃止されていないのか?といった検討をし、一度仮でやめて実害を把握します。こういったいらないことをやめるのも大切な仕事だと思います。
- マニュアルに固執しすぎない
江原 智恵子マニュアルは、一定品質のサービスを提供するためや、効率の面からも必要だと思います。
しかし、マニュアルに固執しすぎないことも時には必要だと思います。マニュアルを守ることを第一優先にしてしまうと、その場の状況に応じた臨機応変な対応ができなくなってしまいます。
又、マニュアル感を出しすぎると、人間味や温かみがなくなってしまうと思います。マニュアルを守りつつ、その場の状況に応じた臨機応変な対応と、さりげない心遣いができるようになりたいと思います。
- 行動力を高めるためには気分をコントロールする
土肥 宏行すぐに動く、行動する。
わかっていても直ぐに行動を起こせません。ほとんどの人が同じです。
よくモチベーションは高いのに行動が伴わないことがよくあります。
優勝したい、結果を出したいというモチベーションが高ければゴールを達成するために動くことができます。しかしちょっとしたことでやる気が削がれたり、急にめんどくさくなったりします。
気分が乗っていなければ全てのやる気が無くなってしまうからです。どうやら人の行動力はモチベーションが支配しているのではなく、気分で決まるようです。
気分をキープできれば行動できると思えてきます。前向きな、リラックスした気分をコントロールすることが鍵となるようです。
- やってみてから考える
堺 友樹新しいことを始めるときに、緻密に計画を立てて行うことが多いと思います。
しかし、計画通りに行くことは、ほぼあり得ません。『計画倒れ』なんて言葉がある通り、計画を立てれば立てるほど、失敗してしまいます。
逆に、行き当たりばったりだとどうでしょう?
なんか自分の思ったこととは違って、失敗したという経験はありませんか?新しいことを始めるときに、頭で考えるよりまずスタートしてから見えてくる課題を見つけましょう。
- 自分の頭で考え続ける
山村 佳恵ChatGPTというAIが話題になっています。
これまでgoogleやyahooの検索は既にある答えを引っ張ってくるのに対し、このAIはこれ作ってと依頼すれば、ないものを作ってくれるというのが大きな違いです。
また、学習能力がありますので、ユーザーと何度か会話をするうちにユーザーの好みを理解します。最終的にはユーザーにとって大変心地の良い会話ができるようになります。このため今後、人間の一番の理解者はAIになるとも言われています。
他人とコミニケーションしたり、自分で答えを模索することは脳に負荷のかかることですが、脳も筋肉ですので筋トレ(負荷をかける)をしないと退化します。
AIと共存する社会では自分の脳に負荷をかけた生活をしているのかをたびたび確認する必要があるのかもしれません。
- ピークエンドの法則
中澤 正裕人の印象は、その時の最高潮(ピーク)のときと、物事の終わり(エンド)の時で決まるという法則です。
話の締めくくりをだらだらと話すと何を伝えたかったか自分でもよく分からず、聞き手も何を聞いていたかよく分からないという感想になります。
ビジネスの面からみて、話のピークをどこに持ってくるか、最後に伝えたいとこはなにか、意識してみてください。
- 大きな要求の後に、本来のお願いをする
丹下 優子ドアインザフェイスという交渉術。
最初に少し無理な要求をして断られたあとに、それより小さいお願いをすると承諾され易くなる。
相手からすると、断ってしまったという罪悪感と、言いなりにならずこちらも交渉した結果という満足感があるため。日常生活や仕事で活用したいが、ポイントは、先方になんだかうまく転がされた?と思われないようにすること。
実はこの交渉術に、こちらが乗せられていることもあるかも?
- ずっと働く幸せ
工藤 正悟定年後に働くメリットを整理しましょう
- 働かなくなると体調が悪くなる
- 働いている間→交感神経が優位→血流が良い
- 働いていない間→副交感神経が優位→血流が悪い
- 退職してから気づく、会社は天国
人と交流を持てる、名前を呼んでもらえる - 「毎日忙しい」を維持したいプライド
暇はダメ、忙しいが正義という価値観から抜け出せない→忙しさを取り繕うためによく分からない事に一生懸命になる - 年収、平均200万ダウン
- 労働満足度
65歳以上のみが満足度50%超
お金のためよりも奉仕の心 - 80代のアンケート、人生で最も大切にすべき相手は配偶者が65%
だが、夫婦は「ムカつきあうペア」である
→会社という逃げ道を作る
- 働かなくなると体調が悪くなる
- プロダクトを売らない
竹内 純子ホームワインという「自宅に届くワインスクール」のサブスクサービスを立ち上げた岡前さんの言葉。
大学在学中にリリースし8ヶ月で黒字になり、継続会員は2500名。
「ワインの知識を体系的に身に付けたい」というニッチなユーザーにターゲットを絞る。
成功の秘訣は- 十分な顧客単価
- 高い継続率
- 顧客獲得にコストをかけすぎないこと。
そして一番大事なのはただプロダクトを売るのではなく、顧客の深い課題を解決するサービスを提供すること。
そのためにオリジナルのプロダクトを開発。
通常サブスクは数ヶ月で辞めてしまうが、ホームワインでは希少ワインを購入できるなど感動体験を提供し続け、継続率が高く会員から紹介される人も増え、顧客獲得のコストも下げている。
- 歴史が証明している
土肥 宏行WBCの監督を務める栗山監督。
彼のもとに大谷選手やダルビッシュ選手がしたって集まってきます。
栗山監督はどういう監督なのでしょうか。
彼は選手を成長させ、輝かせるのが監督の一番の仕事だと言っています。
その考えのもとになる一つに「貞観政要」という中国(唐)の書物があるようです。一つの例に皇帝・太宗が治めた貞観の時代、城の門には石段が2段しかなかったといいます。
それで守りは大丈夫だったかというと、本当に愛情を持って民に尽くしている王であれば、民が守ってくれるから大丈夫だという話です。物事を成すには、上に立つ者が人々に尽くさなければならないことを、歴史は証明しているわけで、だからこそ僕も監督として、どうすれば選手にとって一番いいことなのか、ということだけを信じ考え続けてきたようです。
- 自己新記録を更新する
江原 智恵子いきなりナンバーワンを目指すより、自己新記録の更新を目指す方が良い結果を出せるようです。
高いチャレンジ精神は良いことですが、あまりに自分の実力からかけ離れた高い目標を掲げると、途中で挫折する可能性が高くなります。
それよりも着実に自己新記録の更新を達成していくことで大きな喜びと達成感を得る事ができ、そしてそれは次の目標へチャレンジするやる気をかきたててくれるという好循環を生みます。
自分自身で成長を感じることができれば、それが一番の自信になると思います。
自分自身への挑戦が強い自分を作り上げることにつながるため、自分のペースで一歩ずつレベルアップしていきましょう。
- 仕事を楽しむ
堺 友樹仕事を楽しむには、3つのポイントがあるそうです。
- 職場環境・プライベート環境に気を遣う
仕事をする上で躓いたり、疑問に思ったりすることがある。それを解決できる上司や同僚を持つ。言い換えると、新しく社員が入ったときに我々がそのように接しなければならないと思う。 - 他人を気にしない
他の人は出来るのに私にはできない。こういうものは絶対に出てきますが、焦らないこと。自分にしかできないことは絶対にあります。人間は様々ですから、全てが得意という人はいないし、全てが苦手という人もいない。
その人にしかできないことを見つけることも必要。 - 気の抜ける時間を持つ
常に気を張っていると精神的にも肉体的にも疲れてきます。
相手が気を張り詰めているなと思ったら、何か気が抜けるものを提供することも必要。
- 職場環境・プライベート環境に気を遣う
- 最善を導くには改善を積み重ねる
中澤 正裕0から何かを作り出すのは非常に難しく、いきなり画期的な商品やサービスの提供を目指すのは凡人には難しいです。
数年前のスマートフォンも現在の機能と比べて考えてみると、完全なものではなかったと感じると思います。最善のサービスや商品を提供するには、まず動きだすこと、そこから世の中に必要とされるものを目指してアップデートしていくことが重要であるのではないでしょうか。
- 感じたら動いて(行動して)みよう
丹下 優子感動とは感じて動くこと。
伝える側としても何かを伝えた時、相手に響きさらに行動を伴ってくれたらとても嬉しいもの。
止めても軌道修正してもいい。心に感じることがあった時、素直に行動に移せる姿勢は、仕事や物事の成果にも通ずるものがあるように思う。
- 一生懸命だと知恵が出る、中途半端だと愚痴が出る、いい加減だと言い訳が出る
工藤 正悟武田信玄の言葉です。
ぜひ自戒の念として覚えておきたい言葉です。一生懸命と言う言葉は元々一所懸命という言葉でした。
昔、武士が賜った一ヶ所の領地を命懸けで守り、それを生活の頼りにして生きたことが由来です。仕事も社会から認められた自身の領域だとすれば、この領域を生活の頼りとしている私達も同じかもしれません。
最近では一生懸命で働くことが古いというような風潮がありますが、無茶な働き方をすることと一生懸命に働くことは違います。
一生懸命に夢中に働くことが良いとされる世の中を願います。