No.28 伊那食品 其の1『利益はうんこ』

先日ある企画に乗っかって、「かんてんぱぱ」で有名な伊那食品の見学に行ってきました。年商は175億円、1958年の創業以来48年連続で増収増益、「社員が幸せになること」を目的にした会社で、地元のタクシーの運ちゃんが「あの会社はいい会社だよ」と自分のことのように絶賛する会社です。

会長の塚越さんの冒頭のことばは、 「今は景気が悪いと世の中では言われているみたいですが、そもそも景気が最悪の状態を想定してやるのが経営ではないのでしょうか?会社の業績が悪くなって利益が出なくなると『売上?経費=利益』とか言って、利益を出すために皆さんリストラとかされますけど、本当は『売上-経費=利益+人件費』ですよね。だって本来、給料をもらって皆が幸せになるために会社はあるんですもんね。人件費はコストではなくて、会社の目的そのものではないでしょうか。だから、利益は『うんこ』なんです。誰もうんこをすることを目的に生きている人はいませんよね。稼いだお金を、給料や研究開発という栄養として会社の隅々にまで行き渡らせ、残ったのがうんこ(利益)です。」と。

だから、『売上-経費=利益+人件費』

社員の幸せが目的などと美辞麗句だけを並べるだけの会社ではありません。本社の敷地にある「かんてんぱぱガーデン」には、アートギャラリーや健康パビリオンがあって、入館料はすべて無料。なぜ無料かといえば、人というのは必ず恩返しをしたくなるもの、きっとそれ以上にお店でたくさん買い物してくれるからとのこと。会社の中の考え方やシステムすべてが、儲かるように計算しつくされていました。塚越会長の商売に対するしたたかさも見事です。

講演の最後は「今日は皆さん、私の話に感動したみたいですから、このあとうちのお店でたくさんお金を落としていくでしょうね。」と人心掌握術も抜群。事実、参加者はたくさんお金を落としていました(笑)。 このおじさん、やっぱりただ者ではない!

次回は、伊那食品が儲かる秘密にせまってみたいと思います。

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