No.23 「人」で差をつける時代

今、日本中にある会社の中で、製造業の割合は何パーセントぐらいあると思われますか?2~3割と答える方が多いと思いますが、実は1割程度しかありません。1960年代までさかのぼると、3社に1社が製造業でしたから、ひと昔前は「働きに出る」といったら工場で働くというイメージだったのもうなずけます。 上場会社の社員一人当りの付加価値(生産性)は、製造業の平均で年1,800万、製造業以外の平均で年1,200万程度。付加価値ダントツの「ものづくり」シェアが1割にまで落ち込んでくると、今後日本全体の付加価値が上がる要素はどこにも見当たりません。

さてここからが本題ですが、製造業が中心の世の中では、工場内の流れ作業に優秀なAさんとあまり優秀でないBさんがいたとしても、2人の成果の差は開いても2倍程度。ところが、アイデアや企画力、スピードが勝負のサービス業中心の現在、AさんとBさんとの差は5倍にも10倍にもなります。私は数社の経営会議に毎月参加していますが、ある企画がもちあがったときに、その企画が「形」になるスピードは、その企画責任者の力量で驚くほどの差となってあらわれます。早い会社では翌月の会議で企画のアウトラインが提示され、翌々月にはスタート、遅い会社では半年たっても何も進まず、そのうちにうやむやになって忘れ去られます。これからは「人」で差がつく時代、などと言われる背景にはこんな理由があるのでしょう。

これから事業を拡大していこうと思っている社長は、「うちには優秀な人財が集まらない」とボヤく前に、当面自分の給料を50万ぐらいに我慢して、貪欲で優秀な人財から「ぜひ入れてくれ」と頼まれるよう

① 会社の立地や設備などの「見た目」
② 会社説明会などのパフォーマンスを交えた妥協のない採用活動
③ 給料は同業他社と比較して10%高く設定

などにおカネを使ってみてはいかがでしょう。

数年後、優秀な社員が勝手に稼いでくれますから、社長の給料は必ず倍になって返ってきますよ。(笑)

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