No.21 「ハコ」が一定の世の中

あけましておめでとうございます。

昨年秋、7年ぶりの社員旅行で草津温泉に行きました。久しぶりの社員旅行だったのでちょっと贅沢に、各部屋にはボタン一つで源泉かけ流しの露天風呂、フロント前にはかわいい浴衣が何種類もあって女性陣には大人気、アイスは食べ放題、何といってもオープンして間もない旅館だったので、従業員が若く、旅館全体に活気が溢れていました。

露天風呂を満喫する一方で、職業柄この旅館はあと10年経つとどうなるんだろうと考えていました。設備は10年ぐらいでは老朽化しませんが、従業員は10歳年をとります。15年も経てばほぼ全員40代、人間が老朽化し、給料だけ上がっていきます。仮に50室ある部屋が満員御礼だとすれば、今以上の売り上げは50室という「ハコ」から考えると期待できませんから、今が最高の利益です。従業員の年齢が上がれば活気は下がります。40代になれば、だんだん馬力もきかなくなってくるでしょう。旅館経営も決して楽ではなさそうですが、これって今の縮小する日本経済の構造にそっくりです。

先日うちの顧問先のある社長から、30代前半の店長3人に面談をして欲しいと頼まれました。社長の要望は、「なかなか僕には言えないこともあると思うので、関根さんが相談にのってやって欲しい・・・
とのことでしたが、本心は店長としての自覚を促して欲しい、といったところだと思います。3人に共通して申し上げたのは、あと10年も経てば今の体力勝負の仕事は限界にくること、部下へのマネジメント力を高めて、利益創出の実績づくりを、たった今から本気で取り組んではいかがでしょうか、というお話をしました。体力のある若い誰かにいずれとって代わられないために・・・。

「ハコ」が縮小していくこれからの世の中、雇う側も雇われる側も、しっかりと先を見据えた対応が必要になりました。その上で、雇う側の社長には敢えて「ハコ」を打ち破り、拡大路線を突き進んで欲しいと心から願います。
本年もどうぞよろしくお願いします。

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