SMC税理士法人スタッフの推薦する言葉(平成22年6月)
- 「中小企業だからこそ利益を追求する!」
土肥 宏行- (株)エーワン精密の相談役の梅原氏の言葉です。
この製造業の会社は、年商20億程の中小企業だが、この会社のすごいところは自己資本比率が90%、売上高経常利益率が40%を超えるというところだ。
社員さんの9割がマイホームを購入しており、環境面でも安定している。
その上でこの数字の理由は圧倒的な短納期にある。
他の会社が発送まで1週間かかるところを、ほぼ即日発送をやってしまうのだ。
製造業において客のニーズは、「良い品を、安く、早く」が基本。
「良い品」は当り前、「安く」では利益はとれないから値下げもしない。
そこで「早く」で他社との差別化を図り、圧倒的な短納期実現のための工夫をし、利益を追求しているのだ。
- 「物事は続けることが難しい」
江原 智恵子- 今の仕事こそが自分の天職だと思える人は幸せな人だと思います。
一方で多くの人が、今の仕事は本当に自分に向いているのかと感じているのではないでしょうか?
人には向き不向きがありますが続けることでしか得られないものもあると思います。
何かを始めるのは勢いがあればできますが、終わるのも簡単です。
続けることだけが難しいのです。
もし、自分には今の仕事は向いていないのかもしれないと思いながら月日が経過しているとしたら、それはきっと向いているということではないでしょうか?
人はつい他人と比較してしまうものですが、最終的には自分の身の丈に合ったことの繰り返しが幸せにつながっていくのだと思います。
自分が続けられること続けていけばいいのだと思います。
- 「"守りたい"という本能は強い」
丹下 優子- 人間は何かを"欲しい"という欲望より、今ある何かを"守りたい"という本能のほうが強いのだそうです。
社長が社員に向かって「半年で売上を3倍にしたら、みんなの給料を2倍にする!」と言ったとします。
やる気になるのは間違いないですが、未達成に終わる可能性も高いはずです。
なぜなら、それが達成されなくても何も変化がなく、"守りたい"という本能を刺激していないからです。
逆に「今月から給料を2倍にする!ただし、売上を3倍にできなかったら元に戻す」と言ったらどうでしょう?こちらのほうが効果は大きそうです。
いったん手に入れたものでそれが好ましいものであれば、それを守ろうという本能は高い、という真理を応用して、自分自身のモチベーションアップが図れるかもしれません。
- 「問題解決には「素人発想、玄人実行」である」
柴崎 誠- この言葉は大学教授の金出武雄さんが作られた言葉ですが、発想するときは素人のように素直に自由に、実行するときは玄人として厳密に確実にという意味なのだそうです。
素人のようにというと簡単なようですが、場数を踏んだプロであればあるほどこれが難しいものです。
発想のもとになるのは「どうなければならない」ということよりも「どうあってほしいか」という目標から入る、これが素人的な発想です。
そして、目標から実行へ移したら本来のプロとしての自分に戻って着実に仕事をすること。
その際には、「問題のイメージを描く」「解決の足場を組み始める」「足場をだんだん高くする」の三つのステップが大切ということです。
なかなかすぐに習得するのは大変ですが、これを意識することで発想が広がり、問題解決の糸口を見つけるコツになるのではないでしょうか。