【プロジェクト案件で資金調達が困難だった不動産会社】
~投資スピードをバランスシートで計り、大幅な財務体質改善~
目次
背景
創業25年の不動産売買・収益事業、現在の年商は約20億、社員は20名、弊税理士法人との税務顧問歴12年、会計参与(社外役員)就任8年。顧問当初は、財務体質の弱さから資金繰りが厳しく、プロジェクト案件の銀行融資もつきづらかった。
社長のカリスマ的な営業力と物件の目利き力で15年、儲けは出るものの財務体質が弱いため、常に銀行の顔色をうかがいながら、社長個人からの持ち出しなど資金確保に翻弄していた。
顧問当初のバランスシート
対策は?
拡大発展と自己資本を合わせる
拡大発展(投資)のスピード感と、財務体質(特に自己資本)のスピード感を合わせることによって、過度な資金調達による投資を抑制し、財務体質の改善を図る。
売買物件と短期の資金調達、収益物件と長期の資金調達を合わせる
売買物件は短期の資金で調達し、収益物件は長期の資金調達と自己資本で賄い、手許資金を一定程度保持しながら経営する。
個人保証
「経営者保証に関するガイドライン」により、社長の個人保証を外すことに成功
現在のバランスシート
改善のキーワード
- 総投資額と利益のバランスを図る
- 資金調達手段を明確にする
- 利益とキャッシュフローのバランスを図る
現在は
毎月社長とバランスシートのモニタリングと共に、不動産市況を鑑みながら、仕入れ、物件ごとの売却時期と資金調達の検討、損切覚悟のキャッシュフロー経営など、財務体質強化を念頭に置いた経営へと変貌した。
担当税理士コメント
財務体質の改善により、経営計画発表会にはメガバンク、地銀、信金などすべての取引金融機関の支店長クラスが挙って参加いただける会社になった。